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2021-03-08 14:19

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【キーマンに取材】『Philips Smart Work』で取り組む働き方や健康促進のアップデートとは

フィリップスは、Our Purpose-『有意義なイノベーションを通じて人々の生活を向上させる』ことを全ての事業活動の基本としています。そのような活動の中では、「2030年までに25億人の人々の生活を向上させる」ことを目標に掲げ、様々な健康促進の取り組みを実施しています。昨今では働き方の変化に対応した『Philips Smart Work』という独自の取り組みをされています。今回は健康経営のリーディングカンパニーであるフィリップス・ジャパンの橋本さんにこれからの『Philips Smart Work』の活動の中での、これからの働き方や健康経営のあり方についてお話を伺いました。

インタビュイー

株式会社フィリップス・ジャパン
人事本部 シニア・マネージャー
フィリップス・ジャパン健康保険組合 常務理事
橋本 幸拓氏

ベンチャー企業やコンサルティングファームにて、メーカーや金融など様々な企業に対して組織変革などのコンサルティング業務に従事。その後は、日本マイクロソフト株式会社などのIT企業でHR Business Partnerなどを担い、2018年に株式会社フィリップス・ジャパンに入社。部門担当人事を担いながら、組織統合や組織変革、健康経営などのプロジェクトに従事。今回のテーマである『Philips Smart Work』をHRの側面をリードしている。

-本日はよろしくお願い致します。まずは『Philips Smart Work』について教えてください。

『Philips Smart Work』とは、社員とその家族の健康(ウェルビーイング)、を実現する働き方、そして生産性の向上を目的とした働き方を目指し、2つのバランスを取りながら社員全員で体現する新しい働き方へ変革するための取り組みです。その取り組みを具体化するため、部門を超えた組織横断プロジェクトチームを編成し、全社員対象のサーベイ(Pulse Survey)などを活用して、従来のビジネス戦略、プロセス、働き方、組織、ITシステム、オフィス環境など、徹底して現状把握を行いました。その上で、社員の声を反映し、業務実態に合ったさまざまな施策の導入を進めています。

-御社ではコロナ禍に入る前から健康経営に積極的に取り組まれていると思います。橋本さんは『Philips Smart Work』のプロジェクトに加わる前から健康経営のお取り組みに関わっていたのでしょうか?

そうですね。私は人事としての立場と健康保険組合の常務理事という2つの立場があり、社員の業務パフォーマンスを最大化するためには、心身の健康がベースにあると考えています。コロナ禍以前から健康促進の取り組みには関わってきました。

-橋本さんが健康経営に関わることになったきっかけは何かありましたか?

私たちフィリップスのOur Purposeでもありますし、人事として経験から、社員やその家族の健康とパフォーマンスの発揮に貢献したいという思いがあるからです。フィリップスはグローバルでも健康管理に関して先進的な側面があります。フィリップスでは、仕事だけではなく、社員自身の人生の価値を高めるのが重要という考えがあります。私たちは、それを“Life at Philips“と呼び、日々のLifeの向上を目指しています。また、スリープ&レスピラトリーケア事業部の担当人事を担う中で、毎日の睡眠の重要性についても再認識しました。睡眠の時間と質はパフォーマンスや人のQOL向上と相関関係があります。様々な業界で活躍しているリーダーたちも睡眠を重要視し、どんなに忙しいなかでも一日に7-8時間の睡眠を確保するとお聞きしています。それは、彼らはイノベーティブなことをするには、睡眠が重要となることを理解しているからで、我々も同じ考えを持っています。そのため、例えば睡眠時無呼吸症候群(SAS)で悩んでいる人がいれば、『CPAP(シーパップ)』という睡眠中の正常な呼吸を助ける装置を提供することで、睡眠の質を向上させるサポートをしています。

-新型コロナウイルスの影響により働き方は変化をしましたか?

もともと在宅勤務をサポートする制度がありましたが、7〜8割ぐらいの方は出社をしていました。ですが、コロナの感染拡大防止という観点で、大きく割合は変わってきています。

-個人的にはオフィスワークにより創造性が高まる仕事とテレワークにより効率化できる仕事があると考えているのですが、オフィスワークとテレワーク両者を取り入れるハイブリット型ワークスタイルではどのように使い分けをされているのでしょうか?

イノベーションを創出するようなミーティングやチーム・ビルディング、部下と上司の信頼関係の構築などは、対面のコミュニケーションの方が効果は高まると考えています。コミュニケーションの目的に合わせて使い分けをしたいと考えています。そして、職種により働き方を分ける必要もあると考えています。テレワークだけで事足りる職種もあるのかもしれないし、営業のように現場が中心になる方もいると思います。基本には目的別に使い分けるイメージですが、今考えているのは週に2~3回のペースで出社をし、オフィスワークとテレワークを使い分けるイメージだと考えています。

-働き方の改革だけでなく、健康促進の取り組みの中ではオンライン・ヨガを実施されているかと思います。オンライン・ヨガはどのような経緯で始まったのでしょうか?

リモートワークになって運動不足の方が増加しました。そこをサポートする形でオンライン・ヨガをはじめました。社内のスキルのある人間がオンラインレッスンを開催していますが、ヨガの他にマインドフルネスもやっています。

-ヨガ、マインドフルネスに着目した理由はありますか?

もともとヨガやマインドフルネスはコロナ以前にやっていた取り組みでした。心の安定には効果的なものだと考えてまして、そこに価値を感じている参加者も増えている状況でしたので、オンラインでも取り組みをはじめました。

-記事で拝見したのですが、オンライン・ヨガには男性の参加率が高いというのは驚きました。

そうですね。在宅だと気軽に参加しやすいからかもしれないですね。私は、Youtubeで見てヨガをやったりするんです。やはり自宅だとやりやすいですね。オンラインだとカメラをOFFにして参加するのも可能ですし、椅子に座りながらできるヨガもあるので、初心者の方でも参加しやすいのもポイントになっているかと思います。

-リアルタイムで配信をしているのはどのような意図があったのでしょうか?

インタラクティブにできるからですね。質問もできるので、コミュニケーションを取りながらできるのが良い所だと思います。

-実施してから参加者の評判はいかがですか?

社員からの評判はすごく高いです。参加率もいいです。これは、継続していくなかでヨガに対する反響が高まっており、全社キックオフのなかでも実施するなど、評判が良いので毎月のようにヨガに関する情報を発信するようになっています。

-トレーニングやヨガなどは参加者が集まらないというケースも多いのですが、参加者を増やしていくために工夫されていることはありますか?

会社は働くためだけでなく、健康面や精神面の安定に意識を持ってもらうためのメッセージを、イベントやテレワークのためのガイドラインを通じて、社員に伝えています。我々のビジネスが健康や治療や予防に携わっているので、自分自身も模範になるという意識が高い方が多いのかと思っています。

-その他に健康促進につながる取り組みはされていますか?

そうですね。業務の生産性に加え、社員の健康についてのTipsやガイドラインを提供するだけでなく、“心理的な安全性”に関するトレーニングなどを実施しています。具体的には、上司と部下の定期的な1on1を推奨しています。それは、業務に関する会話以外に、部下の“健康状態”を把握しておくことや、将来のキャリアについての会話を通じて、“心理的な安全性”を担保することに繋げています。あとは『Teams』を利用して、雑談や質問などをできる場を毎日実施している部署もありました。

-最後にこれからテレワーク体制に合わせた社員の健康促進や生産性の向上につながる取り組みを検討している担当者に向けて、まず何から始めたらいいかアドバイスがあれば教えてください。

そうですね、失敗しないためには、社員の働き方改革はあくまで手段であり、何を達成したいのかの“目的”を明確することがとても重要ではないかと考えています。我々の場合は、Our Pouposeであり、ビジネスの成功です。

そのうえで、3つほど、お伝えしたい点があります。
1つ目は、アジリティです。アイデア立案から実行までをいかに迅速に実施するか、が重要と考えています。そのためには、リーダーの理解が必要です。我々もリーダーから本プロジェクトにおいても「失敗してもいいからとにかく走りだす。(検討に時間をかけない!)」とサポートがあります。そのおかげで、迅速に走りながら軌道にのせる意識で取り組みを進めることができました。
2つ目は各部門のマネージャー(管理職)との連携です。マネージャーの理解を得られないと全社的な取り組みにはつながりません。例えば、マネージャーは、社員に会社の方針を伝え実行を促進する役割もありますが、逆に社員だけが理解を得られていたとして、現場を管理するマネージャーの人たちの意識や行動が変わらないとストッパーになってしまうケースがあります。そうならないよう、社員だけでなく、マネージャーの人たちをサポートする仕組みやトレーニングも必要です。
そして、3つ目が、“社員の声を聞く”、です。定期的なサーベイ(Pulse Survey)や質問窓口を設置してたり、特にネガティブな意見を吸い上げて、改善につなげていくことです。ネガティブな意見は、理想と現実とのGAPを示すだけではなく、その原因を特定していくことが、新しい取り組みにもつながるので、とても重要と考えています。これらのポイントを進めるうえでも、また意思決定に迷ったときにも、最初に述べた“目的”が重要です。事業や戦略とマッチしていないと短期的な取り組みになってしまうので、継続的に変革するためには、会社として、また社員全員の目的意識“なぜ、変わらなければいけないのか”を明確にすることが重要です。

編集後記:

『Philips Smart Work』はコロナ禍で従業員や家族の生命や健康維持、事業の継続をするために発足されています。今ではコロナ禍での健康促進と共に事業を継続していくだけでなく、生産性の向上に力を入れるフェーズに入り、取り組みを強化しています。社員一丸となって取り組める背景にはフィリップス独自の”Our Purpose”目的意識が共有されています。社員一人一人が取り組みの意味を理解しているからこそ、チームワークの取れた新しい働き方を実現に繋がっていると印象を受けました。COVID-19への対策は『すべきこと』が議題に上がることが多いですが、『何をやるか』の前に『なぜやるのか』という視点を忘れずに取り組むことの重要性を学ばせて頂きました。

この度は取材にご協力頂きありがとうございました。

ビズヨガでは、健康経営推進や福利厚生の一環として、従業員の健康増進に積極的に取り組まれている企業様に無料で取材を行わせていただいております。
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株式会社フィリップス・ジャパンのコーポレートサイト
https://www.philips.co.jp/