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2020-12-04 16:00

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SMN株式会社が取り組む「社員の幸福度を上げる」健康経営とは?

ソニーグループのSMN株式会社は最先端技術を活用した広告配信サービスを提供する企業です。

同社は顧客のデジタルマーケティング領域の課題をワンストップで実現するべく、アドテクノロジー事業、マーケティングソリューション事業、その他事業(O2O、画像認識、メディアプランニング、デジタルメディア)など多角的に事業を展開しています。

同社にて健康経営を推進・機能している松本 裕文氏にSMN流の取り組みについて取材させて頂きました。

● インタビュイーについて

松本 裕文氏
プログラマー・SEとして2社経験後、ライブドアグループでゴルフ場予約サイト事業に参画。その後はリンクアンドモチベーションで情報システム担当を7年経験し、セガゲームスへ転職。2017年にSMN株式会社に入社。総務・情報システム、セキュリティ担当を経て、組織文化風土醸成、健康経営、PR機能を有する組織「コーポレートカルチャー&リレーション推進課」を立ち上げ現在に至る。

● 健康経営を始めたきっかけは広告業界の働き方のネガティブなイメージを払拭することから

-どのようなことがきっかけで、松本さんご自身は、健康経営に携わることになったのでしょうか?-

2017年にSMN株式会社に入社した時は総務、情報システム、セキュリティを兼任していました。

入社から1ヶ月過ぎた頃に、上司から突然「健康経営を始めよう!松本さんが主導して進めて欲しい」と相談を受けました。

当時は、広告業界の働き方にネガティブなイメージが広まっている時期でした。

しかし、ソニーグループである弊社は当たり前ですが、きちんと法令遵守し、残業時間も比較的少なく、私の目からもだいぶホワイトな会社でしたので、なんとかイメージを変えるきっかけにならないかと思い、企業ブランディング目的での健康経営の取り組みが始まりました。

その後、試行錯誤しつつ本気で健康経営に取り組んでいくうちに、大きく目的が変わっていきました。

● 健康経営の取り組みにより生まれた変化とは

-健康経営によるブランディングの活動と評判を教えてください-

健康経営を始めた当初は、とにかくブランディングを意識して活動をしていました。

具体的には、経済産業省が掲げるホワイト企業の指標である健康経営優良法人の申請、各種イベント・施策の導入、メディアへの積極的な露出を行いました。

このような活動を続けていると、徐々に中途入社者や外部のお取引先様などの「外からの声」としてポジティブな評価をいただけるようになってきました。

-健康経営で苦労した点とは?-

オフィス内で野菜販売をする食育マルシェを行ったり、スムージーの販売、各種健康セミナーを実施しましたが、内容によっては社員から全く興味を持たれないケースもありました。

特にセミナー系は難しかったです。社員の平均年齢が32歳と若いということもあり、社員が健康被害を受けておらず、なかなか健康が自分事になっていないと感じていました。

それもあ り、健康経営に取り組んだ初年度の全社健康アンケートの回答率は50%程度でとても低かったです。

-従業員に生まれた変化とは?-

とにかく地道にあきらめず、そしてなによりも私自身が楽しくイキイキと活動を続け、その姿を社員に見てもらうことで、オフィスにいるときだけでも健康意識を高めてもらおうと考えました。

その結果、2年目には全社健康アンケートの回答率が90 以上になりました。

この変化を受けて、やり続けることで着実に健康意識を変えられるのでは、という可能性を抱きました。

● 健康経営の今後の目標

-ブランディングで効果を実感した次のステップとしての健康経営の目標は何ですか?-

社員に限らず、協働する人々のWell Being実現のサポートを目的とし、その効果として生産性や業績の向上、採用・育成効果向上、そしてポジティブな組織文化風土の醸成を実現したいと考えています。健康は突き詰めると個人のものです。

決して会社のものではありません。最初は、会社のブランディング目的のために始めた取り組みでしたが、健康とは突き詰めると”個人の幸せの要素の1つ”である、という当たり前のことに気が付くことができました。

それはとてもプライベートな話なのですが、一方で、人生において仕事に使う時間は膨大で、働く環境をよりよくすることも企業の役割であると私は思います。

企業として健康経営を推進することで、個人のWell Being実現のサポートをしていきたいです。

-健康経営のリーディングカンパニーとして、日本企業に健康経営を広めるための目標はありますか?-

日本企業全体に健康経営を文化風土、制度として根付かせたいと考えています。

日本企業における健康経営は発展途上段階で、新規事業であるという言い方もできると思います。

例えば、リーダーシップ研修を1・2回受けただけではスキルやマインドセットが定着しないことと同じように、やり続けて文化風土、制度として組織に定着して初めて結果が見えてきます。

定性・定量目標を掲げるのではなく、健康はあくまで手段として捉え、個人の幸せをサポートできる文化風土、制度を組織内に根付かせたいと考えています。

それが一企業だけでなく、社会全体の文化風土になるには、例えば健康経営のISO化(International Organization for Standardization)による企業内制度としてのインストールのし易さ向上や、会社に入ってからの健康意識向上だけではなく、学校でヘルスリテラシーの向上やWell Beingへの理解を身に付けることができる教育制度の構築など、産学連携した取り組みが日本社会全体の文化風土形成に必要だと考えています。

SMNの取り組みがその一助になれば、私は幸せです(笑)

※ISOとはInternational Organization for Standardizationの略であり国際標準化機構を意味する。

編集後記:

少子高齢化による人口減少が進む日本にとって、長期的に働ける環境の整備、雇用できる人材を確保するのは喫緊の課題です。

健康経営はこのような社会課題を解決すべく、日本企業へ推進された背景を持っていますが、松本様が取り組みを実施されてから、「健康とは個人の幸せのいち要素」であると確信に至るまでのプロセスはとても勉強になりました。

健康経営に関する課題を企業が解決すべき課題として捉えるのではなく、個人が健康管理をする文化・風土が定着することで、社会課題を解決する可能性を秘めていると感じました。

松本様お忙しいところインタビューにご協力いただきありがとうございました!